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住宅型有料老人ホームの費用相場と内訳は?月額・初期費用を解説

住宅型有料老人ホームの費用相場と内訳は?月額・初期費用を解説のイメージ

親御さんの住宅型有料老人ホームへの入居を検討するにあたり、毎月いくら費用がかかるのか、初期費用はどの程度用意すべきかを確認する段階です。

この記事でわかること:

  • 住宅型有料老人ホームにかかる初期費用の目安
  • 毎月発生する月額費用の内訳と相場
  • 介護保険サービスを利用する場合の自己負担の仕組み
  • 予算内で施設を選ぶための比較のポイント
この手帖の目次

住宅型有料老人ホームの初期費用はいくらかかるか

住宅型有料老人ホームに入居する際は、契約時にまとまった資金が必要になる場合があります。初期費用の金額や名称は施設ごとに異なり、設定されている方式によって準備すべき資金の規模が変わります。

住宅型有料老人ホームの初期費用はいくらかかるかのイメージ

入居一時金と前払い家賃の仕組み

入居一時金は、施設に将来にわたって住み続ける権利(利用権)を取得するために支払う費用です。2026年8月時点の全国的な平均相場は、約125万円〜380万円となっています。ただし、施設によって設定は大きく異なり、0円の施設から数千万円に及ぶ施設まで幅広く存在します。

この入居一時金は、想定される想定居住期間(償却期間)に応じて、毎月一定額ずつ償却されていく仕組みが一般的です。償却期間内に退去した場合、未償却分の金額が返還金として返還されます。一方、初期償却として入居時に一定割合(例:20%〜30%など)が即座に償却され、返還対象から外れる契約形態もあります。

前払い家賃方式を選択できる施設では、将来の家賃の一部または全部をまとめて支払うことで、月々の支払額を抑えることが可能です。契約を結ぶ際は、初期償却の割合、想定居住期間の月数、途中退去時の返還金計算式を契約書面で調べる必要があります。

敷金や保証金として必要な金額

入居一時金を0円とする施設では、賃貸住宅と同様に「敷金」や「保証金」として初期費用を設定しているケースが多く見られます。敷金は家賃の2か月〜3か月分程度に設定されるのが一般的です。

敷金や保証金は、退去時の居室の原状回復費用(部屋の修繕や清掃費)や、万が一月額利用料の支払いが滞った場合の充当用として預けるお金です。入居一時金とは異なり、毎月一定額が償却されることはありません。退去時に修繕費などを差し引いた残額が返還されます。

初期費用が0円の施設は入居時の負担を抑えられますが、その分が毎月の家賃に上乗せされ、月額費用が高く設定されている傾向があります。入居時にまとまった金額を支払うか、毎月の支払いを多くするかは、親御さんの保有資産と年金収入のバランスを踏まえて判断します。

毎月の月額費用の内訳と平均的な相場

住宅型有料老人ホームで毎月発生する費用は、施設に直接支払う「基本利用料」と、個人で消費した分に応じて支払う「実費」に分かれます。

家賃・管理費・食費の基本項目

毎月の月額費用の内訳と平均的な相場のイメージ

2026年8月時点における、住宅型有料老人ホームの月額費用の全国平均相場は約11.9万円〜16.7万円です。この金額には、主に住居費(家賃)、管理費、食費が含まれています。

  • 家賃(居室利用料): 居室の広さや設備の充実度、立地条件によって変動します。
  • 管理費(共益費): 共用部分の維持管理費、事務部門の人件費、清掃費、非常時の対応費用などが含まれます。
  • 食費: 1日3食と配食サービス、栄養管理の費用です。食べた分だけ支払う「スライド制」と、欠食しても定額がかかる「定額制」があります。

立地が都市部にある場合や、個室の面積が広い施設では、基本項目だけで20万円を超すケースもあります。一方、地方都市や築年数が経過している施設では、10万円前後に抑えられている場合もあります。

水道光熱費や共用部分の費用

基本利用料のほかに、各居室で消費した電気代、ガス代、水道代が個別に請求される施設があります。居室の光熱費が管理費に含まれているか、メーターによる個別検針で実費請求されるかは施設により指定が異なります。

共用部分(食堂、大浴場、ラウンジなど)の水道光熱費やエアコンディショナーの維持費は、管理費の中に含まれて請求されるのが一般的です。ただし、リネン類(シーツや毛布)のレンタル代や洗たく代が基本料金に含まれず、毎月数千円程度の別料金となる施設も存在します。

月額費用として提示されている金額が「どこまでの費用を網羅しているか」は、施設ごとの料金表を細部まで照合して確かめる必要があります。

介護費用は月額費用に含まれるか

住宅型有料老人ホームと「介護付有料老人ホーム」の最大の違いは、介護サービスの提供体制にあります。住宅型の場合、施設の基本利用料の中に介護サービス費用は含まれていません。

外部の居宅サービスを利用する仕組み

住宅型有料老人ホームの入居者は、自宅で暮らす場合と同じように、外部の介護サービス事業者と個別に契約を結んで介護サービスを利用します。施設に併設されている訪問介護事業所や通所介護(デイサービス)事業所を利用するケースが多いですが、入居前から利用していた外部事業者を継続して選ぶことも可能です。

利用した介護サービス費用は、介護保険制度が適用されます。利用者は、かかった費用の1割〜3割を自己負担金として支払います。自己負担割合は、本人の所得状況に基づいて判定されます。

利用者負担割合判定基準(2026年8月時点)
1割負担本人の合計所得金額が160万円未満(または単身世帯で「年金収入+その他所得」が280万円未満、2人以上世帯で346万円未満)。第2号被保険者、市町村民税非課税者、生活保護受給者を含む。
2割負担本人の合計所得金額が160万円以上220万円未満(または単身世帯で「年金収入+その他所得」が340万円未満、2人以上世帯で463万円未満)。
3割負担本人の合計所得金額が220万円以上、かつ単身世帯で「年金収入+その他所得」が340万円以上(2人以上世帯で463万円以上)。

負担割合は毎年交付される「介護保険負担割合証」で指定されます。

要介護度別の介護保険サービス費用の目安

介護保険から給付されるサービス額には、要介護度ごとに「区分支給限度基準額(月あたりの上限単位数)」が設定されています。上限の範囲内でサービスを利用した場合、自己負担額(1割負担の場合)は以下の表のようになります。

要介護区分区分支給限度基準額(単位)金額目安(1単位=10円換算)1割負担時の自己負担目安
要支援15,032単位約50,320円(監修時確認)約5,032円(監修時確認)
要支援210,531単位約105,310円(監修時確認)約10,531円(監修時確認)
要介護116,765単位約167,650円約16,765円
要介護219,705単位約197,050円約19,705円
要介護327,048単位約270,480円約27,048円
要介護430,938単位約309,380円約30,938円
要介護536,217単位約362,170円約36,217円

※2026年8月時点の基準に基づく数値です。実際の地域区分(1単位の単価)により金額は多少前後します。

支給限度基準額を超えてサービスを利用した部分は、全額(10割)が自己負担になります。要介護度が高くなり、頻繁な訪問介護や夜間の安否確認を介護保険サービスとして受けると、自己負担額が増加します。

1か月の介護サービス自己負担額が一定の限度額を超えた場合は、「高額介護サービス費」という制度により超えた分が申請後に支給されます。所得区分ごとの上限額は以下の通りです。

所得区分世帯の月額負担上限額(2026年8月時点)
課税所得690万円以上の世帯140,100円
課税所得380万円以上〜690万円未満の世帯93,000円
一般(課税所得380万円未満の世帯)44,400円
世帯全員が市町村民税非課税24,600円
世帯全員が市町村民税非課税(公的年金等収入+その他所得が80.9万円以下など)24,600円(世帯)/ 15,000円(個人)
生活保護を受給している方等15,000円(個人)

区分は世帯の課税状況で決まるため、判定基準の詳細はお住まいの自治体で確認してください。

追加で発生しやすい費用の項目

施設への支払いや介護保険の自己負担分とは別に、日々の生活を送るうえで発生する実費項目があります。これらは毎月の請求書に加算されるか、家族が直接購入して用意します。

医療費や薬代、通院時の付き添い費用

追加で発生しやすい費用の項目のイメージ

持病の診察代、処方薬の費用、定期検診代は医療保険(健康保険や後期高齢者医療制度)の自己負担枠で支払います。訪問診療(往診)を利用する場合は、医師の診察料や訪問管理指導料が毎月発生します。

通院が必要になった場合、施設のスタッフが付き添うサービスを「有償サービス(介護保険外サービス)」として提供している施設があります。有償サービスの費用は、30分あたり1,000円〜3,000円程度など施設ごとに独自に設定されています(監修時確認)。

家族が付き添えない場合や、遠方の病院へ通院する場合は、タクシー代やスタッフの有償人件費が月額費用に加算されるため、想定に組み込んでおく必要があります。

日用品費や理美容代、おむつ代

日常生活で消費する日用品(歯ブラシ、シャンプー、ティッシュペーパー等)は個人負担です。施設で一括購入して配送を受ける場合は、その実費が請求されます。

理美容費用は、訪問理容・美容サービスを利用した際にカットやパーマの料金を実費で支払います。1回あたり2,000円〜5,000円程度が一般的な目安となります(監修時確認)。

おむつやリハビリパンツを使用する場合、持ち込みを認めている施設と、施設指定の品を購入するルールになっている施設があります。おむつ代は介護保険の対象外となるため、使用量に応じて月額数千円〜2万円程度の費用が見込まれます(監修時確認)。

予算内で適した施設を選ぶための確認手順

支出の総額を把握し、想定外の出費を防ぐためには、入居決定前の情報収集と相談の手順が重要です。

予算内で適した施設を選ぶための確認手順のイメージ

複数の施設から見積もりを取り寄せる

施設を比較検討する際は、月額の基本料金だけで判断せず、想定される総額を算定する必要があります。「基本利用料+介護保険の自己負担金+医療費+生活実費」を足し合わせた試算表を、各施設から取り寄せます。

見学の機会を活用し、以下の点を確認します。

  • 介護度が上がった場合の追加費用の発生ルール
  • 有償サービス(送迎・買い物代行・通院付き添い等)の料金表
  • 食堂での欠食届を出した際、食費が減額される基準日(例:3日前までの連絡で返金など)

複数施設の計算条件を揃えて比較することで、将来的な費用変動の幅が見えるようになります。

ケアマネジャーや地域包括支援センターへの相談

予算の設定や施設の絞り込みを行う段階で、地域包括支援センター(市区町村が設置する介護の相談窓口)や、担当の居宅介護支援事業所のケアマネジャーに意見を求めます。

親御さんの現在の要介護度や心身の状態から、入居後にどのようなサービスがどの程度必要になるかを専門的な視点で予測してもらえます。介護負担の推移から「入居後数年で毎月の自己負担がいくら増えるか」を考慮して施設を探すことが可能です。

地域包括支援センターでは、地域の施設情報や自治体独自の補助制度についての案内も行っています。民間サイトでの検索と並行して窓口を活用することが選択肢の整理に役立ちます。

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参考

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