ご本人が認知症と診断され、ケアハウスへの入居が可能かどうかを調べている状況ですね。施設ごとの受入基準や費用について整理します。
この記事でわかること
- 認知症の症状がある人がケアハウスに入居するための条件
- ケアハウスの種類ごとのサービス内容と月額費用の目安
- 見学時に確認すべき認知症への対応体制のポイント
- 受入を断られた場合の次の選択肢と相談先
認知症の人がケアハウスに入居できる条件とは
自立して生活できる程度の認知症であること
ケアハウス(軽費老人ホーム)は、生活に不安がある高齢者が比較的低い費用で入居できる公的施設です。 認知症の診断を受けている場合でも、入居が全面的に拒否されるわけではありません。 自身の身の回りの整理や移動、排泄などの基本的な生活行動をご自身で行える状態であれば対象となります。 ただし、認知症の症状によって自立した生活や意思疎通が困難な場合は、一般型のケアハウスでは対応が難しいことがあります。
要介護度による受入の可否
入居の可否は、要介護度とケアハウスのタイプによって異なります。 一般型のケアハウスは原則60歳以上の方が対象で、自立から軽度の要支援状態に対応しています。 介護型のケアハウスは原則65歳以上で、要介護1以上の認定を受けている方が対象です。 40歳から64歳までの方は、特定疾病(末期がん、関節リウマチなど16種類)が原因で介護が必要になった場合に限り対象となります。その際は医療保険証が必要です。
共同生活に支障がないかどうかの判断基準
ケアハウスでは、食堂やラウンジなどの共有スペースを利用して他の入居者と共同生活を送ります。 そのため、認知症に伴う行動や心理症状(BPSD)が受入の判断に影響します。 大声や激しい感情の起伏、他の部屋への不法侵入、夜間の徘徊などがある場合は、共同生活の維持が困難と判断されることがあります。 適切な声かけによって落ち着いた生活を維持できる範囲かどうかが、施設側の判断基準となります。
ケアハウスの種類と受け入れ態勢の違い
軽費老人ホームA型・B型の基本情報
軽費老人ホームには、食事の提供があるA型や自炊を基本とするB型などの種類が存在します。 これらはケアハウスの前身にあたる制度で、2026年8月時点では新規開設がケアハウスへ一本化されています。 従来のA型やB型であっても、自立した生活ができる軽度の認知症であれば居住を継続できる場合があります。 しかし、認知症が進行して常時介護が必要になった場合、専門的な介護体制を備えた施設への転居を求められる事例があります。
介護型ケアハウス(特定施設入居者生活介護)の特徴
介護型ケアハウスは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。 施設内に24時間体制の介護スタッフが常駐し、排泄や入浴、食事などの介護サービスを直接提供します。 2026年8月時点の介護型ケアハウスの人員配置基準は以下の通りです。
- 管理者: 1人(兼務可)
- 生活相談員: 要介護者等:生活相談員 = 100:1 以上
- 看護・介護職員(要支援者): 要支援者:看護・介護職員 = 10:1 以上
- 看護・介護職員(要介護者): 要介護者:看護・介護職員 = 3:1 以上(看護職員は要介護者等が30人までは1人以上、30人を超える場合は50人ごとに1人を加算して配置)
- 機能訓練指導員: 1人以上(兼務可)
- 計画作成担当者: 介護支援専門員 1人以上(兼務可、要介護者等:計画作成担当者 = 100:1 を標準)
- 夜間帯の職員: 1人以上
このような配置基準が定められているため、認知症が進行しても継続して暮らしやすい体制が整っています。
外部サービスを利用して暮らす仕組み
一般型ケアハウスに入居しながら認知症が進行した場合は、外部の訪問介護やデイサービスを利用して暮らします。 一般型は施設自体が介護サービスを提供するのではなく、住まいと食事の提供が中心となるためです。 外部のケアマネジャー(介護支援専門員)と相談して介護計画を作成し、支給限度額の範囲でサービスを組み合わせて利用します。 ただし、外部サービスを活用しても夜間の対応や急な徘徊への対処には限界があるため、状態に応じて住み替えの検討が必要になります。
ケアハウス入居にかかる費用の目安
月額費用の内訳と金額の目安
ケアハウスの費用は、主に「サービスの提供に要する費用」「生活費(食費など)」「居住費(管理費など)」で構成されます。 2026年8月時点の一般的な月額費用の目安は、全体で約9万円〜15万円程度です。 タイプ別では、一般型ケアハウスの場合は約7万〜13万円、介護型ケアハウスの場合は約10万〜15万円以上が目安となります。 費用のうちサービスの提供に要する費用は、ご本人の前年の収入に応じて決定される仕組み(応能負担)になっています。
所得に応じた生活費の軽減措置
公的施設であるケアハウスでは、低所得者の負担を抑える制度が用意されています。 所得区分や世帯の課税状況に応じて、食費や居住費の自己負担額が軽減されます。 2026年8月時点における特定入所者介護サービス費の負担限度額(日額の目安)は以下の通りです。
| 所得段階 | 食費(日額) | 居住費(日額) |
|---|---|---|
| 第1段階 | 300円 | 0円〜880円 |
| 第2段階 | 390円(短期は600円) | 370円〜820円 |
| 第3段階① | 650円(短期は1,000円) | 370円〜1,310円 |
| 第3段階② | 1,000円(短期は1,300円) | 1,310円〜2,000円超 |
| 第4段階 | 対象外(全額自己負担) | 対象外(全額自己負担) |
区分の判定は世帯の課税状況や預貯金等の額によって決まります。ご自身がどの区分に該当するかはお住まいの自治体で確認してください。
医療費や介護保険サービスの自己負担分
施設に支払う基本費用のほか、医療費や介護保険サービスの自己負担分(1〜3割)が別途かかります。 一般型で外部サービスを利用する場合や、介護型で支給限度額を設定する際の単位数(1単位10円換算の金額目安)は以下の通りです。
- 要支援1: 5,032 単位(約50,320円)
- 要支援2: 10,531 単位(約105,310円)
- 要介護1: 16,765 単位(約167,650円)
- 要介護2: 19,705 単位(約197,050円)
- 要介護3: 27,048 単位(約270,480円)
- 要介護4: 30,938 単位(約309,380円)
- 要介護5: 36,217 単位(約362,170円)
また、1か月あたりの介護保険の自己負担額が高額になった場合は「高額介護サービス費」が適用されます。 2026年8月時点の世帯あたりの月額上限額は以下の通りです。
| 所得区分 | 月額上限額 |
|---|---|
| 現役並み所得者(課税所得690万円以上) | 140,100円 |
| 現役並み所得者(課税所得380万円以上〜690万円未満) | 93,000円 |
| 一般(課税所得380万円未満の課税層) | 44,400円 |
| 低所得者(世帯全員が市町村民税非課税) | 24,600円 |
| 低所得者(世帯非課税・年金収入等一定基準以下) | 24,600円(世帯)/ 15,000円(個人) |
| 生活保護受給者等 | 15,000円(個人) |
医療費についても、医療保険の自己負担限度額制度が適用されます。
見学時に確認しておきたい認知症への対応
日常的な見守りや声かけの頻度
見学の際は、スタッフが物忘れないし認知機能低下のある入居者に対してどのように接しているかを観察します。 認知症の方が生活するためには、定期的な声かけや日々の様子変化への気づきが求められます。 服薬の管理や食事時間の案内、日中の過ごし方に関する配慮がどのように行われているかを確認します。 職員配置の数値だけでなく、ご本人の状況に応じた個別対応が可能かどうかも質問しておくと判断しやすくなります。
医療機関や外部の認知症対応施設との連携
認知症の進行に伴い、精神症状の変化や持病の悪化に伴う医療対応が必要になることがあります。 施設が協力医療機関とどのような連携体制を構築しているかを確認します。 定期的な訪問診療の実施有無や、認知症専門医とのネットワーク、夜間急変時の対応手順を尋ねます。 万が一ケアハウスでの生活継続が難しくなった際に、どのような介護施設や病院へ引き継ぎが行われるかも把握しておくと見通しが立ちます。
転倒や徘徊などの安全管理の体制
認知症の症状として、道に迷うことや無断で施設外へ出てしまう徘徊の対策が必要になります。 出入口の施錠管理や人感センサーの設置、オートロック構造などの物理的な安全対策を確認します。 転倒リスクを防ぐ視点からは、居室や共有スペースのバリアフリー設計、手すりの配置やナースコールの位置を確かめます。 事故が発生した際の家族への連絡手順や再発防止に向けた取り組みについても説明を受けておく選択肢があります。
入居を断られた場合の次の相談先と探し方
地域包括支援センターでの相談手順
ケアハウスでの受け入れが難しいと判定された場合は、地域包括支援センター(市区町村が設置する介護の総合相談窓口)に相談します。 専門の職員がご本人の身体状況や認知症の進行度を聴取し、代替となる適切な支援策や施設を提案します。 公的な要介護認定の申請手続きや、受入可能な他の公的施設の案内も受けることが可能です。 申請書類への押印は原則不要となっている自治体が増えていますが、一部で押印を求める自治体もあるため手続きの詳細は窓口で確認します。
グループホームや有料老人ホームという選択肢
認知症のケアに特化した施設として「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」があります。 少人数のユニット体制で専門スタッフのサポートを受けながら、穏やかに共同生活を継続する形態です。 また、民間の「介護付有料老人ホーム」や「住宅型有料老人ホーム」でも、認知症の受け入れ体制を整えている場所が多く存在します。 手厚い人員配置やリハビリ環境、設備面での安心感を重視する場合は、これらの施設も選択肢に入れて検討を進めます。
ケアマネジャーを通じた施設探しの進め方
すでに要介護認定を受けている場合は、担当のケアマネジャー(介護ごとの計画を作成する専門員)へ相談します。 ケアマネジャーはご本人の心身状態や希望、ご家族の事情を総合的に把握しています。 地域の各種施設情報や空き状況に詳しく、認知症の受入実績がある適した施設を提案してくれます。 見学の調整や事前情報の収集についてもアドバイスを受けながら、探す作業を進められます。
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参考
- mhlw.go.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- seniorhome-mado.com (2026-08-06 03:45 確認)
- treasure-job.co.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- mhlw.go.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- minnanokaigo.com (2026-08-06 03:45 確認)
- anshinkaigo.asahi-life.co.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- wam.go.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- clover-st.com (2026-08-06 03:45 確認)
- my-kaigo.com (2026-08-06 03:45 確認)
- i.care-mane.com (2026-08-06 03:45 確認)
- hyugacity.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- ohchijim.com (2026-08-06 03:45 確認)
- kaigo-wel.city.nagoya.jp (2026-08-06 03:45 確認)
- wam.go.jp (2026-08-06 03:45 確認)

