親御さんの介護度が上がり、特別養護老人ホームへの申し込みを検討し始める時期です。まずはどのような状態であれば対象になるのか、基準を確認します。
この記事でわかること
- 入居に必要な要介護度の基準
- 40歳から64歳までの例外的な対象要件
- 要介護3未満の特例入居が認められるケース
特別養護老人ホームに入居できる要介護度と年齢の基本
原則として要介護3以上が対象
特別養護老人ホーム(特養)に入居するための原則的な要介護度は「要介護3以上」です(2026年8月時点)。

要介護3とは、食事や排せつ、入浴などの日常動作について自力で行うことが難しく、全面的な介助が必要な状態を指します。立ち上がりや歩行が一人ではできず、認知症による行動の変化が見られることも多くなります。
以前は要介護1や2の方も入居できましたが、2015年の制度改正によって原則要介護3以上へと基準が変更されました。これは、特に介護の必要性が高い方を優先的に受け入れるための措置です。
現在、親御さんが要介護1や2であっても、状態の変化によって要介護3へ変更になる場合があります。要介護度の記載は、手元にある「介護保険被保険者証」または「要介護認定決定通知書」で確かめられます。
65歳以上の高齢者が対象
特別養護老人ホームの対象となる年齢基準は、原則として「65歳以上」です(2026年8月時点)。
介護保険制度において、65歳以上の方は「第1号被保険者」として位置づけられています。第1号被保険者の場合、介護が必要になった原因や病気の種類は問われません。加齢に伴う筋力の低下や、認知症、脳卒中の後遺症など、どのような理由であっても要介護認定を受けられます。
要介護3、要介護4、要介護5のいずれかの判定を受けていれば、年齢条件を満たしていることになります。
申し込みの第一歩として、ご本人の現在の年齢と要介護度を照らし合わせることから始めてください。
40歳から64歳の方が対象になる特定疾病の条件
第2号被保険者の対象要件
40歳以上65歳未満(40歳から64歳まで)の方は、介護保険制度における「第2号被保険者」に該当します(2026年8月時点)。
40歳から64歳までの方は、特定疾病(末期がん、関節リウマチなど16種類)が原因で介護が必要になった場合に限り対象です。その際は医療保険証が必要です。
65歳以上の方とは異なり、単に年齢や加齢による身体機能の低下だけでは要介護認定を受けることができません。また、交通事故やスポーツ中の怪我など、加齢とは関係のない原因で介護が必要になった場合も対象外となります。
医療保険に加入していることが前提となるため、申請時には医療保険証の提示が求められます。ご本人の病名や現在の状態が介護保険の対象となるか、事前に確認することが勧められます。
対象となる16種類の特定疾病
第2号被保険者が介護保険サービスを利用するために指定されている特定疾病の数は「16種類」です(2026年8月時点)。
対象となる16の特定疾病には、がん(医師が一般に認められている医学的知識に基づき、回復の見込みがないと判断したもの)、関節リウマチ、初老期における認知症、脳血管疾患、パーキンソン病関連疾患などが含まれます。
これらの疾病が原因で要介護3以上の認定を受けた場合、40歳から64歳の方であっても特別養護老人ホームへの入居申し込みが可能となります。
主治医による診断書や意見書において、指定された疾病名が明記されている必要があります。主治医との面談時に、現在の診断名が特定疾病に該当するか問い合わせてください。
要介護1や2でも例外的に入居できる特例要件
特例入居が認められる4つの要件
要介護1や要介護2の場合でも、やむを得ない事情があると認められた場合は例外的に入居が許可されます。これを「特例入居」と呼びます。

厚生労働省の指針において、特例入居が認められる要件の数は「4つ」と定められています(2026年8月時点)。
1つ目は、認知症により日常の意思疎通や生活に著しい支障がある場合です。2つ目は、知的障害や精神障害等を伴い、日常生活に著しい支障をきたしている場合です。3つ目は、家族等から深刻な虐待や無視を受けており、安全の確保が困難である場合です。4つ目は、単身世帯であったり家族が同居していても病気や高齢であったりして、十分な介護支援が見込めない場合です。
これらの事情により、在宅での生活を続けることが極めて困難であると判断された場合に特例入居が検討されます。
自治体への申請に必要な理由書
特例入居の申し込みを行う際は、通常の入居申込書とともに「理由書」の提出が必要になります(2026年8月時点)。
理由書には、在宅生活の継続が困難な理由や、上記で挙げた4つの要件のうちどれに該当するかを具体的に記載します。文章には、現在の日常生活の困難さや、家族による介護の限界を示す事情を盛り込みます。
この理由書は、主に担当のケアマネジャー(介護支援専門員)がご家族やご本人の状況を聞き取りながら作成をサポートします。
申請書類への認印や押印は原則として不要となっていますが、押印を求める自治体もあります。自治体ごとの書類様式や記載ルールについて、担当窓口へ問い合せてください。
入居要件を満たしたあとの次のステップ
申し込み手続きの窓口
入居条件を満たしていることが確認できたら、具体的な申し込み手続きへ進みます。

申し込みの受付窓口は、特別養護老人ホームの各施設です。自治体によっては市区町村の介護保険課や福祉事務所が取りまとめを行っている場合もあります(2026年8月時点)。
在宅で介護サービスを利用している場合は、まず担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に相談してください。申し込みに必要な書類の準備や、提出方法についての案内を受けられます。
まだケアマネジャーが決まっていない場合や、自宅での介護に悩んでいる場合は、地域包括支援センター(市区町村が設置する介護の相談窓口)に相談してください。地域の施設情報や申請の手続き手順を案内してもらえます。
複数施設への申し込みの進め方
特別養護老人ホームへの申し込みは、1つの施設だけに限定する必要はありません。複数の施設に同時に申し込むことが可能です(2026年8月時点)。
特養の入居順位は、申し込みをした順番だけでは決まりません。要介護度の高さ、一人暮らしであるかどうかの世帯状況、介護者の状態などを総合的に評価し、優先度の高い人から入居が決まる仕組みになっています。
複数の施設に併願して申し込みをしておくことで、入居の機会を広げられます。
自宅からの通いやすさや施設の設備、運営方針などを比較し、希望に合う施設をいくつか選定します。各施設によって申込書の書式や必要書類が異なる場合があるため、お住まいの自治体や各施設の担当部署で確認してください。
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参考
- anshinkaigo.asahi-life.co.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- wam.go.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- kikoukai.or.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- tsukui-staff.net (2026-08-03 03:02 確認)
- town.tsubata.lg.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- city.tokyo-nakano.lg.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- mhlw.go.jp (2026-08-03 03:02 確認)
- doctormate.co.jp (2026-08-03 03:02 確認)


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